「カロリーオフ」と「糖質オフ」今では当たり前のように聞く2語ですが、結局のところどちらが痩せるのでしょうか。
2つを簡単におさらいすると、、、
カロリーオフダイエットは「脂質の摂取量を主に減らし全体のカロリー摂取量を下げる」という方法で、糖質オフダイエットは「糖質の元である炭水化物を減らし、たんぱく質と脂質は制限しない」という方法です。
こんにちは。食品開発者のYotaです。
これまで低糖質のダイエット食品を作った経験がありますが、作ってみて疑問に感じたのは「カロリーオフ」と「糖質オフ」のどちらが楽に早く痩せるのかってこと。
今回は「カロリーオフと糖質オフの結局どちらが効果的なのか?」また「取り組み方と効果の目安」をお伝えしたいと思います。
極論:早く効果があるのは「糖質オフダイエット」!
結論から言いますと「糖質オフダイエット」の方がダイエット効果は高いです。
糖質オフダイエットはカロリーオフダイエットと比べ食べる量を制限しにくいので、ストレスも少なくリバウンドしにくい点も大きなメリットです。
ただし、ご飯やパン、パスタなど炭水化物が好きな方にとっては少し苦痛かもしれません。
そこさえクリアできれば炭水化物を減らした分、糖質の少ない他のおかず等で補うことができるので、空腹感で悩むことが少ない点も良い点ですね。
ここからは「糖質オフダイエット」が痩せる根拠や仕組みを解説します。
糖質制限、つまり糖質の元である「炭水化物」の量を制限することは血糖値の上昇を抑えることに繋がります。
血糖値の上昇はインスリンの分泌を促し、脂肪を溜め込むので太らないため、痩せるためには抑える必要があるのです。
食事の始めに消化のしにくい食物繊維を多く含む「サラダ等の野菜」をまず食べることで、消化スピードを遅め血糖値の上昇を抑えることは可能ですが「糖質オフダイエット」はそもそもの血糖値を上げる『糖質』を抑えようと取り組むダイエット法で比較的にダイエット効果が早いと言われます。
食事の初めにご飯やうどん、パンなど食物繊維が少なく糖質の多い食材を取ると「糖」が分解されてできた「ブドウ糖」が体内でたくさん吸収されるため、血液中のブドウ糖の濃度は上昇します。
ブドウ糖が血中に増えると、濃度の濃い砂糖水のようにドロドロした血液になっていき、血流の流れを悪くするだけでなく、血管や毛細血管にもダメージを与えます。
それを防ぐ目的で膵臓からインスリンが分泌され、血中で上昇した「ブドウ糖」を押さえ込もうと「脂肪」として体に吸収します。
つまり、食事の始めに炭水化物を食べてしまうと、ブドウ糖が勢いよく吸収されるため太りやすくなるのです。
なぜ「カロリーオフダイエット」は効果が出にくい?
カロリーオフダイエットのように食べる量を減らして脂っこい物の摂取を減らせば自ずと痩せると思いがちですが、実はちょっと違うのです。
「糖質制限とカロリー制限のどちらが痩せるのか?」に関してのしっかりしたエビデンス(信用、根拠)を元にわかりやすく解説している動画がありましたので、見てみて下さい。より理解しやすいかと思います。
世間で言う「糖質制限は危険?」など固定概念は一旦外してOKです。
ここで出てくる「低脂肪食」と「地中海食」はカロリーオフの食事のことを示しています。
アメリカのボストン大学の研究結果によるとカロリー摂取、特に脂質の摂取を制限するとその後、カロリーの消費量(燃焼量)も減ってしまうとの結果が出ました。
なんと1日400kcalもカロリーの消費量が減ってしまうとの結果が出ているそうです。
400kcalの消費量というとおよそ1ヶ月で2kg痩せるカロリー消費量になります。
つまりカロリーオフダイエットをし続けることで、生命を維持しようと本能的に動くため体がカロリーを消費し辛くなるため、結果的にカロリーオフダイエットは1ヶ月で約2kg分の脂肪の消費量を抑えてしまうのです。
また、他にもIIN(米国代替医療協会認定ヘルスコーチ )の方の見解でも同じく、カロリー制限よりも運動でのカロリー消費でもなく糖質制限が痩せるために一番大切だと言っています。
男性を2つのグループに分けたダイエットの実験を紹介しましょう。一方のグループAは、脂肪60%、炭水化物10%、たんぱく質30%の食事を摂り、もう一方のグループ Bは、脂肪20%、炭水化物60%、たんぱく質20%の食事を摂りました。AとBの大きな違いは、脂肪の量と炭水化物の量。摂取カロリーは同じです。結果は、
Aは、300kcal消費カロリーが増えた。
Bは、新陳代謝が鈍くなった(太りやすくなった)。
ほかにも、ラットを2つのグループにわけ、Aには糖質の多いエサを与え、Bには通常のエサを与えた結果(カロリーは同じ)。
Aのラットの体脂肪が70%増加した。
似たような研究がいくつかあり、糖質が多い&ローカロリーのエサ vs 通常のエサで比較しても、糖質が多いエサの方が体脂肪が増えたそう。それほど、糖質は体に脂肪を溜め込む力が強いのです。カロリー制限ダイエットが効果的でないことはいくつもの研究で証明されています。
msnより引用
カロリーオフダイエットは、カロリー摂取量を減らすためにカロリーが高い「脂質(脂っこいもの)」を中心に食べる量を制限するダイエット法です。
カロリーオフダイエットの根本には「取り入れるカロリー(エネルギーの単位)を減らすことで、自身が必要とする1日のエネルギー量を下回れば、必然的にその分蓄えていた脂肪を燃焼しエネルギーを生み出すため結果として痩せることができる」を中心に考えられていますね。
そもそも、なぜ「脂質」を特に減らさなくてはいけないかと三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)のうちエネルギーが一番多いのが「脂質」だからです。
- たんぱく質4kcal
- 脂質9kcal
- 炭水化物4kcal
脂質は炭水化物やタンパク質の倍以上のエネルギーを発します。
つまり脂質が一番脂肪に繋がりやすいということで、太らないためには脂肪(脂っこい食事)を制限しましょうといった理屈です。
しかしながら、カロリーオフダイエットは手軽で自由度が高く取り組みやすいため、ダイエットを始める多くの人がまず取り組むと思います。
カロリーを制限することで、体がカロリーを消費しにくくなる事実を多くの人が知ればダイエットの取り組み方もより見直されて来るのではないでしょうか?
糖質オフは単純に健康に良い!
糖質オフはダイエットだけでなく健康に生活する上でとても良い影響を与えてくれます。
私も糖質を減らす生活を心がけていますが、血糖値の急な上昇が抑えられているため、食後に眠くなることも少ないですし、だからといって空腹で辛くなることもありません。
体も軽くなり、疲れにくくなった感じがしますし、寝つきが良くなりました。
糖質オフダイエットをする人で短期的に効果を感じたいあまり、炭水化物を過度に減らしてしまう人が本当に多いです。
糖質である「ブドウ糖」は肥満の原因と言われますが、脳を正常に働かせるという重要な役割をしています。
「脳」にとって唯一のエネルギー元である「ぶどう糖」、それを過度に減らしてしまうことは生活に支障をきたします。
正しく、糖質オフの生活にシフトしただけで体の不調や悩みが解決することも十分に期待できますので少しずつ生活に取り入れていきましょう。
ある女性は、10日間食べ物を変えただけで、体重が減少、頭痛、くすみ肌、うつ症状といった不調もなくなったそう。こんなに早く症状が改善する薬はない、食べ物だけ。
msnより引用
糖質オフダイエットの具体的なやり方は?
糖質制限でダイエットってよく聞くけど、「具体的にどれくらいの量を目安にして糖質を減らしていけばいいのかわからない」って思ったことないでしょうか?
糖質制限を正しく行う上で、「どのくらいの糖質量を目安にすればいいか?」、「どんな食材を取ればいいのか?注意しないといけないか?」を知ることが痩せる近道です。
解説していきます。
糖質オフダイエットの糖質の目安量は?
私たちが普段の生活で心がけるべき糖質量は成人男性で330g/日,女性で270g/日です。
こちらの量は摂取目安量なので、痩せるためにはここからさらに減らして考えなければいけません。
結論から言いますと150g/日が目安量になります。
.エネルギー源としてグルコースしか利用でき ない脳や血球などの臓器によるエネルギー消費量は 100-150 g であり,絶食下であっても肝糖産生により供 給可能である
日本糖尿病学会誌第59巻第1号より引用
つまり脳を働かせる分のブドウ糖(糖質)は必ず摂取しないといけないということ。
先ほどお伝えした通り、脳はブドウ糖をエネルギー源として働くことができます。
ブドウ糖は口から摂取することが一番ですが肝臓の働きでもブドウ糖を生成することはできます。
そのことを加味した上でも、少し余裕を持って1日150〜200gの糖質量を目安に取り組むことをおすすめします。
このことを知らずに三食、炭水化物を過度に抜くなどすると脳の働きが鈍くなるので慢性的に眠気を感じたり、集中力が持続できずイライラすることが増えていきます。
最悪の場合、うつ病や認知症などにも繋がりますので、絶対に過度な糖質制限はしないようにしましょう。
あくまでも最初は1日150〜200gの糖質量を目安に取り組むのがベストです。
つまり『1食およそ50g』の糖質量が目安ですね。
糖質の最低摂取量は肝糖産生に依存せ ずに脳に供給する糖質量に安全率を加味した 150 g/ day 程度が妥当であり,これは目標値ではなく,最低糖 質摂取量として推奨されるべきと考える.
日本糖尿病学会誌第59巻第1号より引用
糖質オフダイエットをする際に気をつける食材は?
糖質オフダイエットを始めるためには、どんな食材や食品に糖質が多く含まれいるかを知らなくてはいけません。
『炭水化物=糖質』のイメージが強いのでご飯やパン、パスタ、うどんなどが糖質の高い食品だと知っているかと思います。その辺も踏まえつつ解説していきます。
- 白飯(小盛り150gで55.2g)
- 食パン(6枚切り1枚で26.6g)
- パスタ(麺のみ茹で後200g、1食分で約60g)
- 茹でうどん(1玉、250gで52g)
- ラーメン(麺のみ1食で約70g)
- 茹でそば(1玉、200gで48g)
- イモ系(小さいじゃがいも1ヶで約16g)
- かぼちゃ(100g、一口サイズ4つくらいで約17g)
→かぼちゃの種は低いのでOK!(100gで4.7g) - とうもろこし(一本分の可食部、150gで約20g)
→コーン製品(コーンスープなど)も注意 - 玉ねぎ(中一個、150gで13g)
- レンコン(100gで13.5g)
- フルーツ系(全体的に高いので注意!りんご一個で35.3g)
- 練り物系(はんぺんやちくわなど1枚、一本で10g以上)
- 牛乳(普通、濃厚などコップ一杯200mlで約10g)
- アイスやスイーツ系(基本的に100gで20g以上)
→メジャーな明治の板チョコ50gで25.9gもあります。汗 - 日本酒やビール、果実酒など(糖質の高い食材から作られるものはアウト)
→焼酎、ハイボール、ウィスキーはOK
※チューハイは要確認。
糖質オフダイエットでたくさん食べても良い食材は?
ここからは糖質オフダイエットで食べて良い食品、食材を紹介します。
こちらのサイトで食材、食品ごとに細かく確認できます。
- 大豆類(戻っている大豆は低いです。)
- ナッツ類(食べ過ぎなければ基本OK)
- 野菜・サラダ類(かぼちゃやイモ系を除けば基本OK)
→ねっとり系は食べちゃダメと覚えて下さい。 - きのこ類
- 海藻類
- 魚介類(練り物系はNG)
- 肉類
- 卵類
- チーズ、生クリーム、ヨーグルト(牛乳、アイス、ソフトクリームはNG)
- 油脂類(意外とバター、マーガリンOKです。)
糖質オフダイエットの具体的な食事イメージは?
『1食およそ50g』の糖質量が目安です。
炭水化物(ご飯やパンなど)を普通に食べるとすぐに1食50g以上いってしまうので「炭水化物を2食は軽めに食べ残り1食は炭水化物を抜く」とバランスが良いです。
どうしても毎日、チョコやクッキー、アイスなどを食べてしまう人はそのままでも大丈夫です!
ですが、炭水化物を1日食にするなどの工夫が必要です。
外食や会食などイベントでどうしてもたくさん食べなくてはいけない時も、その他の2食を炭水化物抜きにするなどの調整をしましょう。
極端な話、焼肉に行ってもご飯をほとんど食べなければOKです。笑
余談ですがご飯かパンかで悩む人が本当に多いのですが、その場合はご飯がおすすめです!
ご飯の方が消化に時間がかかるので腹持ちが良いです。
カロリーの面から見てもパンに合わせるもの(ジャムやバター)はカロリーが高いので迷ったらご飯が良いですね。
でも糖質オフダイエットを始めてもご飯をいつも通り食べたいって思うのが普通です。。
一気にご飯の回数や量を減らしてしまうと本当に辛いです。
そんな人は積極的に低糖質のご飯を試してください。
意外と不味くはないですし、普通に美味しく食べれます。
慣れてきたら、そういった商品は使わなくても結構ですし、ご飯の量を減らすのに慣れるまでの間は心強いですよ。
ただし、価格が高いのでそこはお財布と相談です。
スーパーでも小パックでは売っていますがネットで複数パックのものを購入するのも楽ですね!
糖質オフダイエットの効果はどのくらいで感じる?
糖質制限は比較的に効果が出るのが早いダイエットで、1週間〜1ヶ月で−3kg程度の効果を感じる人もいます。
調べてみるとタレントの「ゆうこすさん」も糖質オフダイエットで痩せたみたいですね。
年明けまでにあと3キロ!落とすぞ!かわいいは武器だよ😘!わたしは基本的に糖質オフの食事をして6キロ痩せたよ!引き続き糖質オフ〜
— ゆうこす グラビア写真集 予約発売スタート! (@yukos_kawaii) November 14, 2015
私自身も低糖質の商品を作ったことがあるのでお客様の声を聞いたこともありますが、やはり個人差があります。
糖質を制限したダイエットは効果を早く感じれるダイエットではありますが、それでも継続しなくては効果は出ません。。
炭水化物や甘いものがなかなか制限できずに最初の1ヶ月以内で辞めてしまう人も本当に多いです。
なので最初は糖質の多いご飯やアイス、お菓子などを低糖質な商品に置き換える方法が挫折しない意味でもすごく良いのです。
ある程度、慣れてきて効果を体感することでモチベーションも上がるので、そこまでは低糖質食品を使って置き換えると気持ち的にも余裕をもってダイエットに取り組めるのではないでしょうか。
また、ダイエットは糖質やカロリーを制限する以上に、「排出や消費」の部分を整えることが実は一番大切です。
つまり「腸内環境」を整えることなのですが便秘などの症状を抱えているとどんなダイエット法でも上手くいきにくいのです。
こちらの記事にまとめましたので是非ご覧ください。
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