食品開発職に転職して実際に1年半働いて感じたこと。理想と現実のギャップ。

こんにちは。

食品開発者のYotaです。

私は7年ほど調理業界に携わり、その後食品メーカーに入って「スーパーやコンビニ向け商品」を作っています。

調理の経験があったこともありますが、運も良かったこともあって現在では月6000万円ほど売れている商品を作ることができました。

「食品メーカーの開発職」の仕事、業務内容に関して気になる方に私が実際に1年半働いて仕事に対して感じたことを話していきます。

調理師から食品開発者に転職。実際どんな仕事なのか詳しく話します。

この記事はこんな方にオススメ
  1. 食品メーカーの開発職がどんな仕事か知りたい人
  2. 調理師から食品の開発者に転職したい人
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言われたものを作るだけでは儲からない

まず商品にはNB商品とPB商品の主に2種類があります。

簡単に説明するとNB商品はそのメーカーが作った商品、PB商品は小売店等(スーパー、コンビニなど)がメーカーに作れせた商品になります。

例えるならば日清のカップヌードルはNB商品、イオンのトップバリューなどは他社メーカーに作らせているのでPB商品になります。

今回の「言われたもの(依頼を受けたもの)」というのは「PB商品」のことを言っています。

そして儲からない=自分の給料に繋がらないことになります。

私はこの1年半の間、主にPB商品を作ってきました。

特にコンビニ向けの商品になるのですが、おおまかな流れとしてはコンビニのバイヤー(販売したい商品を企画する人)と「一緒にどんな商品を作るか」を話します。

バイヤーは市場性や競合他社の情報を引っ張ってきて「こんなものが求められている」、「この価格で売れば売れるのでは?」など情報を収集して作りたいものを決めます。

それに対してPB商品の製造を受けるこちらは「工場での製造ラインを考えるとこの工程は難しい」、「この工程を工夫すれば本格的な商品が作れるのでは?」など打ち合わせて試作品を作っていきます。

PB商品は販売口が大きいことが一番のメリットです。

NB商品の場合、営業が「売り込む」ことが必須になりますのでその点ではPB商品の方が販売口は大きい傾向にあります。

コンビニなどのPB商品の場合、全国に入ることが前提で商品を作ることができるので売れる可能性も高いことは理解できると思います。

ここまで読んだ方は「なんでPB商品は売れるのになぜ儲かりづらいの?」って感じたのではないでしょうか。

実は売れやすいと大きなメリットがある反面、デメリットもあるからです。

大きくこの2つが儲かりにくい原因になります。

PB商品が儲かりにくい訳

・薄利になりやすい条件である

・利益の割にコストが高くなりがち

薄利になりやすい条件である

販売先が多いことはつまり先方のバイヤーから見たら責任重大で必ず売れる商品を作る強い意思を持っています。

そうなると売れる要素を徹底的に調査しますし、商品の内容コストは上がりやすいです。

そしてコストが上がる分、メーカー側の利益が少なくなると言うことになります。

PB商品は基本的に薄利多売で利益を出す商品になるケースが多い為、消費者が多くを求める現代ではコストがどうしても上がりやすく大きく儲からないのです。

利益の割にコストが高くなりがち

薄利多売になりやすく大きな利益に繋がりにくいことは理解できたと思います。

そしてもう1つの原因は内容コストだけでなく、人件費がかかりやすいことになります。

販売側が大きくなるほどクレームがないことを求めてきますし、消費者に飽きを感じさせない為にリニューアルも進めて行かなければなりません。

クレームを減らす為には工程の見直しや最終製品の安全性を高める為に細部まで重点的に見ていく必要があります。

そうなるとどうしても人件費がかかりやすくなってしまいます。

また販売して終わりではなく定期的にリニューアルをして製品力を高めていくことも求められます。

製品力を高めることはつまり新たな売れる要素を足す又は売れるようコンセプトを変えることになる為、さらにコストが上がりやすいです。

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PB商品でも大きく儲けることは可能だが難しい

PB商品を製造する上で大きく儲けることは可能です。

ただ「自社の強みを活かした商品であること」の場合のみです。

市場性と自社の強みを活かした商品がマッチしている場合、売れる(利益が出る)商品に販売力が付くので鬼に金棒です。

しかしながらこのケースで発売できる可能性はかなり低く、自社が他社より圧倒的に優っている場合のみです。

食品の中でもOOのシェアがトップなど、大手の場合に限られてしまいます。

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食品の開発職に就く上で大切なこと

これから私が話すことを聞いてイメージしてくれたら食品の開発職に就いた際にギャップを感じづらいと思います。

是非、参考にしてみてください。

先ほどの通り、PB商品の依頼を受けて作ることに関しては調理師のスキルはかなり活かすことができます。

しかしPB商品は長い目で見ると大きな利益に繋がりにくく、本当に作らなくてはいけないのは自社の強みを活かした「NB商品」を作ることだからです。

その過程や経験を積む為にPB商品を作ることは良いと思いますがPB商品だけを製造する下請けの状態では一生儲からない会社になります。

なので食品の開発者になる上でこの2つを大切にして下さい!

食品の開発者になる上で必要なこと
  1. 自社の強みを知ること
  2. 行動力(社内連携力)

この後、それぞれ解説していきますが面接時にこのことを話せれば内定をもらえる可能性がグッと上がりますし、会社のことを理解しようとする前向きな姿勢が絶対評価されます。

1年半働いて食品の開発職になる上で大切なのは料理のスキルを活かすことではないと感じました。

なぜなら「独りよがりな商品になりやすい」ことを強く感じたからです。

売れる要素(利益に繋がる)の1つとして自分の料理のスキルを入れることは良いことですが料理のスキルを活かしすぎた商品を消費者が求めていないケースが多いからです。

自社の強みを知ること

市場を分析し、求められているものを理解し、その中で自社が他社よりも優位に立てるポジションを取らないと儲かりません。

その為には自社の強みがどんなところか理解しなければなりません。

例えば私の務める会社では中国との付き合いが深い為、中国産の原料を輸入しやすいことが一番の強みです。

つまり仲介業者を挟まず安い中国原料を使用することで他社よりもコスト的にメリットのある商品が作りやすいことがメリットです。

行動力(社内連携力)

商品開発者が主に関わるのが品質管理部、営業部になります。

品質管理部は商品の安全性を高める、保つ為の工場の衛生管理や商品パッケージの表示、クレームの対処などを取り扱い、営業部は言うまでもなく商品を売り込むこと、顧客のニーズを察知することが仕事になります。

商品開発だけをしているとどうしても自分たちの考え方に固執してしまいますが、品質管理部や営業部の意見を積極的に取り入れた商品づくりが会社にとっても自分たちにとっても利益に繋がりやすい一番の方法になります。

また商品を作る前に商品の市場性や競合他社、どんなニーズに応える商品なのかを分析する必要があります。

どうしても流行っているものを追って商品開発を急ぐと失敗しやすいです。

「そこにどんなニーズがあって、自社がどう応えるのか、競合他社に対して自社の優位性はどこか」がしっかり固まった状態で試作をすると結果の出る商品に繋がりやすいです。

その為にはネットで情報を収集すること、実際にお店を見てどんなニーズがあるのかを確認する必要があります。

まとめてしまうと商品が売れる為にはどうしたらいいかを自分で考え行動でき、周囲と協力して商品を作れることが商品開発者にとって大切だと思います。

まとめ

調理師から食品の開発者になりましたが楽しい仕事ではありながらも結果に結びつける難しさを日々感じております。

ここまでの内容は自分で働いてみて見えてきた改善点、実際にセミナーなどで聞いた情報をまとめて話しました。

今回の内容が食品の開発職に興味のある方、転職してみたい方により具体的なイメージを持つキッカケになればと思います。

今回は以上になります。 最後まで読んで頂きありがとう御座います。

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2 COMMENTS

Kazukazu

こんばんは。私は金融業界に勤めているものですが、最近、他業界に興味を持つようになり拝読させていただきました。読みやすい文章で非常に勉強になりました。早速で大変恐縮ですが、Yota様が実際にご勤務される中で感じた今後の食品業界の課題や展望を教えていただければと思います。ブログ更新楽しみにしております!何卒、よろしくお願い申し上げます。

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Yota

Kazukazu様
コメントありがとうございます。
食品メーカーの今後の課題に関してですが、第一に他業界と同じく人員確保が難しいことが挙げられますし、平均年齢が40代と高いこともあり人件費が高いこと、消費者に対して大きく価値を生み出せない食品は安価なものになりがちです。
その上、アジア諸外国の発展や国内の災害に伴い原料の高騰している現在では食品メーカーは板挟み状態。
安定した業界と言えど大多数の会社が利益を出しづらい状態です。
打開策としては国内市場は人口が減るのと同時に衰退していきますので「海外輸出」が鍵になってきます。
しかしながら円高状態では日本の安全さや「和食」を打ち出した日本ブランドの強い食品でしか勝負できないと思います。
国内市場は衰退していきますが「介護食品」や「健康食品(完全食)」
など伸びている部分もあるのでそこでポジションを取ること、また私個人的には飲食業界と組んで市場の組み合わせによる効率化を図るのも1つの手だと思っております。
今後も分かりやすい情報をお届けできればと努めて参ります。

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