肉を含まない「ミートレス」って言葉を最近聞くことが徐々にですが増えてきています。
肉や魚を食べない「ベジタリアン」やそれに加え卵や乳製品、はちみつなど動物性食品を食べない「ヴィーガン」って言葉が浸透しつつある現代では今後より注目されていく言葉の1つです。
ミートレス食品は体に良いのですがまだまだ日本人では動物性食品を控える人は少なく、世間的に広く認知されていないことが残念なところです。
こんにちは。
食品開発者のYotaです。
今年の夏頃、大豆タンパクメーカー様と共同で商品開発をすることがあって「ミートレス」について知りました。
ミートレスとは肉の代用食品のことです。
日本ではベジタリアンやヴィーガンなどの「菜食主義」を取り入れる人はかなり少ないように感じますが、インバウンド需要の高まりから日本でも少しづつ食の見直しが進むことで今後「ミートレス食品」を購入する人も増えるはずです。
また現在も増え続ける世界人口、現在は東南アジアなどを中心に発展が著しいですが今後アフリカなども急激に発展していき食生活が変わっていくことで肉の需要も自ずと高まることが予想されます。
2050年には今の倍以上の肉が消費される予測が立てられているほどで肉原料の高騰や食材の多くを輸入している日本では供給不足になる可能性が高いです。
そういった点からも肉に代用するミートレス食品の開発に拍車がかかっており、「植物性タンパク質(大豆タンパク質など)」をうまく肉の味や食感に近づける技術が研究されています。
そんな先進国の健康を思う気持ちから始まった「菜食主義」が引き金となっている「ミートレス」、世界的に肉の需要が高まってきている点からも新たな食の選択肢として急成長している「ミートレス食品」、こちらの大きく2つの流れがあってミートレス食品は今後注目されていくと思います。
そもそもミートレスとは?
ミートレスとはその呼び名の通り「meat+less」から生まれた言葉で「肉が含まれていない」ことを表しています。
代用品として有名なのはやはり「大豆ミート」で大豆タンパク質を加工し、肉のタンパク質に似せたり風味付けすることで肉の味や食感に近づけています。
実は大豆ミートは市販のミートソースなどの肉感を出すためのカサ増しや、カップ麺の代用肉として入っていたりと意識していないだけで私たちは食べています。
味付けしていない大豆ミートを食べたことがある人は感じたかもしれませんが欠点としては独特な大豆臭がすること、ジューシーさがないことで肉とかけ離れていると感じる人が多いです。
そのため食品メーカー各社は濃い目の味付けで、油脂をうまく使いジューシーさを出すよう加工しているところが多いように感じます。
先日、ボンカレーで有名な大塚食品の商品「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」を食べる機会があったのですがかなり驚きました。
大塚食品 公式HPより引用
濃い目の味付けというのもあるのですがそれにしても上手く商品が作られており、普通のハンバーグと変わらない感じがしました。
個人的には今まで食べてきたミートレス食品のなかで一番美味しいと感じるほどでした!
ローソンで売っているのでよかったら見てください。
お肉不使用ハンバーグってなんなのさ→大豆なんだYO😏
噛んだ瞬間の ほどけ方が「これ肉?」と感じるけど、その後口にいる細かいミートを噛んでいく、肉っぽい💡笑
後味すっきりしてて口の中ギトギトしないパッケージに「肉じゃないけどそこそこ美味い」と書いてあるまんま💯
大塚食品 ゼロミート pic.twitter.com/xI4Q96TxSr
— あんこぺー (@yusuke_subaru) October 14, 2019
なぜ肉は体に良くないの?
健康ブームが強まっている日本、肉が健康に良くないって一度は聞いたことあるのではないでしょうか?
肉の摂取量が多くなるほど、動脈硬化を引き起こしやすくなりその結果、「脳卒中」、「心筋梗塞」など血流が悪くなることで起きる疾患での死亡率が上がることがわかっています。
そういった病気の発症リスクを下げる意味でもミートレス食品は良いことがわかります。
肉全般が健康に悪いのか?
世界保健機関(WHO)が発表したデータによると特に控えた方が良いのは「牛肉、豚肉、ソーセージやハムなどの加工肉製品」とされています。
こちらの肉や肉製品を食べることで大腸ガンの発症率が上がることもわかっており、1日50g加工肉製品を食べることで18%増加、1日100g牛肉や豚肉を食べ続けることで17%も大腸がんの発症リスクが上がったことがわかっています。
ガンのリスク、動脈硬化を引き起こすことを考えると肉は控えた方が良いのでしょうか?
病気の発症リスクを考えると肉や加工肉製品を摂取することは体にあまり良くないといえます。
「鶏肉」が入っていないことに疑問を感じた人も多いかと思いますが、鶏肉はタンパク質豊富でカロリーが比較的低く、肉類の中でも健康に良いです。
そもそもなぜ動脈硬化を引き起こしやすいかといいますと、肉の脂身は人間の体温で溶けにくいからです。
豚脂の融点は33~46
溶けなかった、中途半端に溶けた肉の脂は血管にこびりつき、その結果として動脈硬化や高血圧に繋がります。
鶏肉はというと30~32℃で溶けるため、人間の体内でしっかりと溶かすことができます。
「鶏肉」はそういった点からも肉類の中でも健康に悪影響を及ぼしにくい食材です。
それに少し前に「サラダチキン」流行ったように鶏肉(胸肉)は脂肪分が少なく、高タンパク質で優秀な食品です。
鶏肉には疲労回復効果のあるビタミンB群、美容効果のあるビタミンEが含まれており、摂取することで私たちの健康を支えてくれます。
肉を食べるなら積極的に「鶏肉」を食べることをオススメします。
大豆ミートが体に良い理由
ミートレスをはじめとする大豆食品は体に良いです。
特にダイエットや美容を意識している人にはオススメです。
- コレステロールがゼロ!
- タンパク質が豊富で低カロリー!
- 食物繊維や栄養価が高い!
コレステロールがゼロ!
動脈硬化や中性脂肪につながるコレステロール、大豆にはそのコレステロールは含まれていません。
また、大豆タンパクには軽度ですがコレステロール値を下げる働きがあります。
コレステロールが多く含まれる肉類から大豆にシフトすることで栄養価だけでなく、体にも負担が少ない食事をとることが可能です。
- レバー(牛、豚、鶏)
- 鶏もも肉
- イカ
- たらこ
- 卵
- 乳製品(チーズや生クリーム、バターなど)
- 甘いお菓子系
タンパク質が豊富!
大豆は「畑のお肉」と呼ばれるほどタンパク質が豊富な食材です。
大豆のおよそ3割がタンパク質で占められており、カロリーが低く、脂質も低いのでダイエットにはかなり向いている食品と断言できます。
代謝を上げるのに「タンパク質」はどうしても必要なのですが、タンパク質が豊富な肉類で摂取しようとするとダイエット敵である「脂質」や「カロリー」を多く取ってしまいます。
肉類を大豆にシフトすることで健康的な適正体重に近づけることも可能でしょう。
大塚製薬 公式HPより引用
食物繊維や栄養価が高い!
大豆には食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は体内で水分を含み膨らむことで食べ過ぎ防止や腸内環境を整える働きをします。
腸内環境が整うことはダイエットだけでなく代謝を上げること、体の巡りをよくすることに繋がるので健康維持に欠かせません。
また、他にも体に必要な五大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく含んでおり、食事から健康になりたい人にとって「大豆」はオススメできる食材です。
結局どの食材が健康には良いの?
ミートレス食品、主に大豆タンパク食品は肉を食べるよりも健康には良いです。
しかしながらどんな食材でも偏った食事は健康によくないのでバランスが大切です。
健康に良い食品ってテレビや本で色々取り上げられるので消費者は迷いがちですが、きちんとしたデータの上で人間に良い食材をまとめた資料があったので引用させて頂きました。
基本的にこちらの食材をベースに献立を組み立てると体にとって良い食事に繋がるはずです。
東洋経済 公式HPより引用
食事を意識することで健康になるだけでなく、仕事のパフォーマンスが上がったり、疲れが取れやすくなるのでどんな人にもバランスの良い食事をとることは大切なことです。
今回は以上になります。ありがとう御座いました。
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