こういった疑問に答えます。
チョコレートって疲れた時や気持ちを切り替えたい時に打って付けなお菓子ですよね。
日中はある程度、気にせず食べれるけど『夜』にチョコを食べると罪悪感が残りますよね。
こんにちは。食品開発者のYotaです。
低糖質食品やコンビニの商品を開発した経験があります。
元調理師というのもあって「美味しく太らない方法」を追求しています。
今回は「夜にチョコを食べると太るか?」を解説しつつ、太らないチョコの食べ方にもふれていきます。
- 21時以降のチョコレートはオススメ出来ない
- チョコレートを選ぶときは「糖質」をチェックするべき
- 高カカオチョコレートが太りにくいは正しい
- 食べてしまったら、血糖値を下げる運動をしよう
チョコレート自体に太る要素はある!
チョコレートってイメージ通り「太る要素」は詰まっています。
まずはカロリーや糖質がどのくらいなのか見ていきます。
こちらの数値は100gあたりの値になります。
明治さんの板チョコですと2枚分になります。
メーカーによっても配合が違うので栄養成分も異なりますので、あくまでも目安として見て頂けますと幸いです。
- チョコ カロリー 560kcal
- チョコ 糖質 52g
- クッキー カロリー 518kcal
- クッキー 糖質 61g
- せんべい カロリー 370kcal
- せんべい 糖質 82.4g
- アイス カロリー 224kcal
- アイス 糖質 22g
- ポテトチップス カロリー 554kcal
- ポテトチップス 糖質 51g
※100gあたりの値です。値は目安になるので、メーカーによって多少異なります。
私たちが普段食べるお菓子類のなかでもチョコのカロリー、糖質は高めです。
夜はカロリー消費が少なく、脂肪を溜め込みやすい。
食後のテレビや音楽を聞いているとき、仕事帰り、勉強途中などにチョコレートって無性に食べたくなりますよね。
その気持ちすごくわかります。
しかしながら、夜のチョコは脂肪に繋がりやすいです。
日中ならともかく、夜は体を動かすことは少ないのでカロリー消費は昼間と比べ極端に少ないです。
そういった点からも、摂取したエネルギーが消費できず脂肪に繋がりやすいです。
また、近年の研究結果から夜は体の仕組みから見ても太りやすいことがわかっています。
チョコを食べるなら21時前がベスト!
食べる時間帯によっても脂肪の付きやすい時間帯があり、それの目安が9時以降だと言われております。
夜遅くの食事が脂肪に繋がることが近年の研究で明らかになってきており、脂肪の合成や新たな脂肪細胞を作り出す「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質が深く関係していることもわかってきました。
ヘルスUPフィットネスより引用
グラフのBMAL1の流れからみても、日中は低い水準ですが夜から朝方にかけてはかなり高い数値です。
見てわかる通り、深夜2時が特に太りやすく、夕飯が遅くなるにつれてタンパク質である「BMAL1」が活発に働くので脂肪を溜め込む力が強まります。
元々、体はカロリー消費の多い日中に備えて夜はエネルギーを溜め込もうとする仕組みになっており、夜遅くになるにつれて太りやすくなります。
夜中のチョコはなるべくやめた方がいいのは本当なのです。
朝や日中のチョコはBMAL1の動きから見ても太りにくいですね。
また消化の部分を考えても夕食がしっかり消化されるにはおよそ3時間必要と言われており、消化しきれていない食べ物が体内に残っている状態で睡眠を取ると体に負担を与えるだけでなく太る原因でもあるカロリーの燃焼を悪くすることに繋がります。
ここまで聞くと夜はチョコレートを食べてはいけないのでは思いがちですが、選び方や食べ方で太りづらくすることは可能です!
チョコを選ぶならカロリーより『糖質』を確認して!
ダイエット中に気にするのが「カロリー」と「糖質」の大きく2つだと思います。
結論から言いますと、カロリーよりも糖質を気にした方が太りにくく、ダイエット中は効果が早く出やすいのです。
アメリカの研究結果によるとカロリー摂取量を同じにして炭水化物(糖質)と脂質の量を変更して比較した場合、糖質の方がカロリーよりも太る原因になることがわかりました。
男性を2つのグループに分けたダイエットの実験を紹介しましょう。一方のグループAは、脂肪60%、炭水化物10%、たんぱく質30%の食事を摂り、もう一方のグループ Bは、脂肪20%、炭水化物60%、たんぱく質20%の食事を摂りました。AとBの大きな違いは、脂肪の量と炭水化物の量。摂取カロリーは同じです。結果は、
Aは、300kcal消費カロリーが増えた。
Bは、新陳代謝が鈍くなった(太りやすくなった)。
ほかにも、ラットを2つのグループにわけ、Aには糖質の多いエサを与え、Bには通常のエサを与えた結果(カロリーは同じ)。
Aのラットの体脂肪が70%増加した。
似たような研究がいくつかあり、糖質が多い&ローカロリーのエサ vs 通常のエサで比較しても、糖質が多いエサの方が体脂肪が増えたそう。それほど、糖質は体に脂肪を溜め込む力が強いのです。カロリー制限ダイエットが効果的でないことはいくつもの研究で証明されています。
msnより引用
糖質が太る原因というのが、血糖値の上昇を引き起こすからです。
血糖値は食事をする限り上がってしまうのですが、糖質が高いものは特に血糖値の急上昇を引き起こします。
血糖値の急上昇はインスリンの分泌を促し、糖を脂肪として取り込むよう働きます。
チョコレート以外でも糖質の多い食材(炭水化物系)を取ると「糖」が分解されてできた「ブドウ糖」が体内で勢い良く吸収されるため、血液中のブドウ糖の濃度は上昇します。
ブドウ糖が血中に増えると、濃度の濃い砂糖水のようにドロドロした血液になっていき、血流の流れを悪くするだけでなく、血管や毛細血管にもダメージを与えます。
それを防ぐ目的で膵臓からインスリンが分泌され、血中で上昇した「ブドウ糖」を押さえ込もうと「脂肪」として体に吸収します。
つまり、糖質が多い食べ物を食べてしまうと、太りやすくなるのです。
「カロリーダイエットと糖質制限ダイエットの仕組み」はこちら記事で深くまとめたのでご覧ください。
チョコ商品の糖質ってどうやって確認するの?
先ほどカロリーよりも糖質の方が脂肪に繋がりやすいと話しましたが、気になるのはどんなチョコが糖質が低いのか?
チョコの糖質ですが裏面の栄養成分の部分に書いてある場合があります。
糖質は基本的に炭水化物から食物繊維を引いた値で、糖類の表記があるケースもありますが糖類も糖質の一部です。
KIRINより引用
チョコレートに関わらず商品を作る際に栄養成分と熱量(kcal)の表記が義務付けられています。
なので「エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量」は商品を作る際に明記する必要があります。
しかしながら炭水化物を分解し糖質、糖類、食物繊維の値を載せるのは任意であるため載っていない商品も多いです。
余談にはなりますが「難消化性デキストリン」といった言葉を聞くこともあるかと思います。
「脂肪に繋がりにくい」を謳った商品などの原材料表示を見ると「難消化性デキストリン」の表記があるのを見たこともあるのではないでしょうか。
「難消化性デキストリン」は難しそうに聞こえますが食物繊維のことで、食物繊維には消化に時間がかかるといったメリットがあります。
消化がゆっくりになるため血糖値の上昇も必然的に緩やかになり、インスリンの分泌量も減らすことができるので脂肪に繋がりにくい(一般的な商品と比べ)といった利点があります。
糖質の表記がない場合は?
メーカーによっては「糖質量」の表記がないケースがあります。
その場合は、糖質の大元である「炭水化物」の値をチェックしましょう。
すごくざっくりしてしまうのですが目安としては炭水化物の量で100gあたり50g未満のものが比較的、良いです。
また、「砂糖」が原材料表示の一番最初に来るものは控えた方がいいです。
意外に感じるかもしれませんが、チョコレートなどに多く含まれる『砂糖』のほとんどは炭水化物から出来ています。
その炭水化物もほとんどが糖質なため、砂糖が多く含まれているチョコは太りやすいです。
ただ、「砂糖が少ないチョコ=甘みが少なく苦い」に繋がりやすいため抵抗を感じる人も多いかもしれません。
そういった方は砂糖の量が比較的少ない、アーモンドなどのナッツ入りのチョコを食べてみるのもオススメです。
ナッツ類には代謝を促進する働きと豊富に含まれるビタミンEの老化防止、美肌や美髪効果が期待できますよ。
チョコを食べる時に緑茶を一緒に飲んで!
糖質を抑えることが血糖値の急上昇を防ぐので、結果として脂肪に繋がりにくい仕組みを話しましたがチョコ自体の糖質を気にする以外にも血糖値を下げる効果のある食品を一緒に取りこともオススメです。
よく「食事の最初にサラダや野菜を取りましょう!」と言うのは野菜に含まれる「食物繊維」がその後に食べたものに含まれる「糖」の吸収をゆっくりにするので血糖値の上昇も穏やかになるからです。
しかしながら、チョコを食べる前に野菜を食べるって違和感がありますよね。
そこで手軽に取り入れられるのが「緑茶」です。
緑茶には血糖値を改善する効果が期待できます。
研究結果では1日6杯以上飲む人では、ほとんど飲まない人(週1杯以下)と比べ、高い血糖値が改善したケースを確認でき、糖尿病の発症率が33%抑えられた驚きの結果が出ています。
研究グループはマウスを緑茶を与える群とそうでない群に分け、両方に高脂肪食を摂取8週間させた。その結果、緑茶を摂取したマウスは、そうでないマウスに比べ、体重が20%少なく、インスリン抵抗性も抑えられた。さらに緑茶を摂取したマウスは、脂肪組織や腸内の炎症が少なく、腸内の悪玉菌が減っていた。
糖尿病ネットワークより引用
なるべくチョコやお菓子を食べる時に一緒に「緑茶」を取るようにしましょう。
効果的には温かくても冷たくても大丈夫ですが、血行を良くし代謝を上げるためにも温かい緑茶が好ましいですね!
緑茶には脂肪代謝効果や美肌効果、老化防止効果が期待できます。
紅茶にも糖を分解するポリフェノールが含まれているので、お好みで紅茶にしてOKです。
ビター、ノーマル、ホワイト、高カカオどれが太りづらいの?明治チョコで比較!
先延ばしにしてしまい申し訳ないですが、どのチョコレートが一番太りにくいかが気になるかと思います。
メジャーな明治さんのチョコレート商品を例にどのタイプのチョコが太りにくいかをチェックします。
よく高カカオのチョコレートが太りにくいと言いますが本当なのでしょうか?
今回はこちらのタイプの違う7品を比較してみました。
株式会社明治より引用
- ミルクチョコレート 糖質51.8g
- ブラックチョコレート 糖質49.6g
- ハイミルクチョコレート 糖質50.0g
- ホワイトチョコレート 糖質49.6g
- チョコレート効果 カカオ75% 糖質32.0g
- チョコレート効果 カカオ86% 糖質20.0g
- チョコレート効果 カカオ95% 糖質12.0g
※それぞれ100gあたりの糖質量です。
噂通り高カカオチョコレートが糖質が低く、太りづらいことがわかります。
カカオのパーセントが増えることで、「砂糖」の配合比率が下がるため糖質も下がっています。
チョコレートの脂肪は太りにくいが、ポイントは「砂糖」の量!
チョコレートは基本的にカカオマス、砂糖、乳製品、ココアバターから成り立っています。
ベースであるカカオ豆ですがステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸の3種類の脂肪酸からできおり、脂肪の蓄積を抑える効果があることがわかっています。
またココアバター」ですがカカオマス自体にも40〜50%近く含まれており、チョコレートの品質や滑らかな食感に影響しています。
日本での高脂肪食投与の動物実験(ラッド)の研究結果によると、食用植物油脂(大豆油)群、ラード群、カカオバター群の3つのカテゴリーのうち、ココアバターの吸収率が低く、体内に蓄積される量も少なかった結果も出ています。
チョコの原材料である「カカオマス」や「ココアバター」が太りにくいことはわかりましたが、一番大切なのは「砂糖」の量です。。
砂糖には糖質やカロリーが多く含まれており、太る大きな原因であります。
安価なチョコレートでは価格の高いカカオマスやココアバターをたくさん入れることができないため、「砂糖」や「植物油脂」を使用し、味のバランスや食感を補強します。
株式会社明治より引用
一例として明治さんの「ブラックチョコレート」を出させて頂きました。
こちらは安価なチョコレートの中でもクオリティーが高いですが、その分「砂糖」が多く含まれています。
他のサイトなどで特に「カカオマス」や「ココアバター」の脂肪酸が太りにくいために高カカオチョコレートを勧める内容が多いのですが、慣れていない人にとっては美味しく感じませんので「チョコを食べたい欲求」とはずれてきますよね。
まずは裏面の原材料表示で「砂糖」の順番が一番前に来ていないタイプの商品を探してみることから始めましょう。
夜、チョコはどのくらいまで食べていいの?
先ほど話したようにカロリーよりも「糖質」が脂肪につながるため、「糖質」をメインに考え食べてもいい量をみていきます。
太らないための1日の間食での糖質量は10g程度までがベストと言われております。
- ミルクチョコレート 糖質51.8g
- ブラックチョコレート 糖質49.6g
- ハイミルクチョコレート 糖質50.0g
- ホワイトチョコレート 糖質49.6g
- チョコレート効果 カカオ75% 糖質32.0g
- チョコレート効果 カカオ86% 糖質20.0g
- チョコレート効果 カカオ95% 糖質12.0g
※それぞれ100gあたりの糖質量です。
糖質量を10g程度で設定すると明治さんの50gの板チョコだとおよそ1/2枚が1日量です。
また、明治さんの高カカオ(チョコレート効果シリーズ)ですと小袋に5g入っているので10ケを目安に食べてOKです。
ただし、時間帯によっても太りやすさは変わるのでなるべく21時前に食べるようにしましょう。
チョコには美容効果も!食べるのは良いこと!
チョコレートに含まれる「カカオポリュフェノール 」やカカオ豆に含まれるタンパク質である「カカオプロテイン」が美容効果をはじめ、健康に良いことがわかっています。
- 肌荒れや乾燥肌、紫外線などで活性酸素が肌にダメージを与えるのを抑える
- ガンや動脈硬化など生活習慣病を防ぐ
- 善玉菌を増やし、便秘解消や痩せ体質へ
- 老化現象、認知症予防
- 記憶力や学習能力の向上が期待できるため、受験生にオススメ
- 花粉症やアレルギー症状の予防効果がある
チョコレートを食べることでのメリットはかなり多く、どんな人にとっても良い食材と言えます。
ただし、健康に良いのは甘いチョコレートよりも高カカオチョコレートなので気をつけましょう。
間食を抑えられない方は低糖質のお菓子がオススメ!
やはり糖質を抑えるためには高カカオチョコレートが向いています。
しかしながら、高カカオチョコレートは風味が強く好みもハッキリと別れると思います。
そういった方は夜など、1日の間食をチョコレート以外にするのも良い方法です。
具体的には「素焼きナッツ」がオススメなのですが、ナッツには甘みがないので個人的には甘みがあって食べた満足感がある「おからクッキー」が一番良いと考えます。
原材料・成分
おから・豆乳・卵・甜菜糖・植物油脂・低トランスマーガリン・グルコマンナン・(黒ゴマ・コーヒー・ココア・抹茶)1枚7gあたり 約26Kcal 糖質 約0.8g 脂質 約1.6g 食物繊維 約2.0g タンパク質 約1.1g
実際におからクッキーを食べたことがありますが、満腹感を感じやすく過食を抑えられるかと思います。
強い甘みはないですが自然な甘みを感じつつ、ダイエットできるおやつですのでこれからダイエットしたい方にもオススメです。
一袋に『プレーン』『抹茶』『ココア』『コーヒー』『黒ごま』の5種類の味が入っていて飽きない点も良いですね。
食べてしまった場合の血糖値を下げる方法は?
しかしながら夜中にチョコを食べ過ぎてしまうことってあると思います。
そういった場合は、食後に血糖値を下げる運動をするのが良いでしょう。
食後1時間以内にウォーキングやランニングを20分程度することも血糖値を下げるためには効果的ですが夜に外出したくないですよね。
そこでオススメなのが室内でできる「かかと落とし」という方法です。
血糖値が上がり過ぎてしまう前、食後5分以内に行うことで血糖値を下げる働きを持つ「骨ホルモン」の分泌が促すことができます。
チョコレートを食べ過ぎてしまったと感じた場合はすぐに行ってみて下さい。
特選街webより引用
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