今回はハピンズの閉店がなぜ多いのか調査しました。
ハピンズ(HAPiNS)とはどんなお店?
「ハピンズ」は、10代から大人までをターゲットにした、生活雑貨やファッションアイテムを取り扱う小売店です。
特に、アクセサリーや文房具、季節ごとの装飾品など、日々の暮らしに小さな喜びをもたらす商品が豊富に揃えられているのが特徴です。
例えば、100円から500円のお手頃価格で手に入るアクセサリーや、季節感溢れる限定商品などが、特に若年層の顧客に人気を集めてきました。
しかし、2020年以降、ハピンズの店舗数は急速に減少しています。
以前は全国に161店舗(直営151店舗とフランチャイズ10店舗)を展開していましたが、2023年12月現在では、その数はわずか48店舗と約1/3まで減少しているのです。
この背景には、単に経営戦略の見直しというだけでなく、コロナ禍による消費行動の変化や、物価の高騰といった経済的な要因が大きく影響しています。
さらに、ハピンズの店舗は、学校や職場の近く、住宅地の一角など、日常の行動範囲内に位置することが多く、ちょっとした買い物や気軽なお出かけの際に立ち寄れる利便性が魅力でした。
しかし、新しいライフスタイルが定着する中で、こうした立地の店舗も次々と姿を消しているのが現状です。
この記事では、そんなハピンズが直面している問題点と、それが私たちの生活にどのような影響を与えているのかを、一緒に考えていきましょう。
閉店のニュースに接するたびに、「また一つ、身近な楽しみが失われた」と感じる方も少なくないでしょう。
ハピンズの閉店が多い!原因となる2つの理由
閉店理由は公式で発表されており、主に2つ理由があります。
理由1:コロナ禍による市場の変化
コロナウイルスの世界的な流行は、小売業界に計り知れない影響をもたらしました。
ハピンズもその例外ではなく、特に打撃を受けたのです。
パンデミックの最中、人々は外出を控え、従来の店頭でのショッピングからオンラインでの買い物へと大きくシフトしました。
この変化は、実店舗の売上にとっては大きなマイナスとなり、特にハピンズのような店舗では、その影響が顕著に現れましたね。
実際に、ハピンズの店舗では、アクセサリーや洋服など、実物を手に取り、色や質感を確かめながら選ぶ楽しみがありましたが、コロナ禍によりこのような体験が制限されました。
例えば、普段ならば週末に友達と一緒に行っていたショッピングが、オンラインの画面越しになったわけです。
こうした変化は、特に感覚的な要素が強い商品を扱うハピンズにとって、売上減少の一因となりました。
また、コロナ禍による生活様式の変化は、ファッションやアクセサリーに対する消費者のニーズにも影響を与えました。
在宅勤務の普及に伴い、オフィス用のファッションアイテムやアクセサリーの需要が減少し、リラックスウェアや室内用の商品に需要が移行したことも、ハピンズの商品構成に影響を及ぼしました。
つまり、以前はオフィスや外出先での使用を想定した商品が人気でしたが、今では家で過ごす時間が増えたことにより、そのニーズが変わってきているんですね。
このように、コロナ禍は単に売上減少の問題だけでなく、消費者のライフスタイルやニーズの変化をもたらし、ハピンズのような小売店にとっては、その対応が大きな課題となっているのです。
理由2:各種コストの高騰
ハピンズの閉店に大きく寄与したもう一つの要因は、運営コストの顕著な上昇です。
特に、物流費の上昇、人件費の増加、さらには店舗運営に必要な物資の価格上昇などが、ハピンズのような小売店にとって厳しい状況を作り出していました。
物流費に関しては、輸送コストの上昇が主な原因です。
例えば、燃料価格の高騰により、商品を店舗まで運ぶコストがかつてないほどに高まりました。
これは、小さなアクセサリーから大きなディスプレイアイテムに至るまで、あらゆる商品に影響を及ぼしましたね。
また、人件費の増加も無視できません。
従業員への適切な賃金を支払うことは重要ですが、それによって経営にかかる負担は一層重くなりました。
さらに、店舗の賃貸料に関しても、特に都市部や人気の商業地区では、非常に高額なものとなっています。
ハピンズのような小売店では、顧客を惹きつけるためには、魅力的な立地が必要不可欠ですが、その立地のコストは莫大なもので、売上とのバランスを取ることが難しくなっていたのです。
こうした複合的なコストの上昇は、ハピンズの利益を大きく圧迫しました。
ただ、他店舗が値上げしているなか、セールを定期的にやっている印象なので本当に消費者想いのお店だと思います。
それを売りにしている部分もあったのかもしれませんね。
最終的には、コストを抑え、効率化を図るために、多くの店舗が閉店に至るという悲しい結果を招いたわけです。
こうして、かつて賑わいを見せていたハピンズの店舗が次々と姿を消していく現状は、消費者にとっても寂しいものがありますよね。
小売業界における経営戦略の転換点とも言えるこの状況は、今後の小売ビジネスのあり方を示唆しているのではないでしょうか。
ハピンズの閉店を悲しむ声は多い
ハピンズの閉店に対して、悲しむ声はやはり多いですね。
地元のハピンズを頻繁に利用していた顧客にとっては、まさに日常生活の一部を失うことに等しく、そのショックは大きいものがあります。
ハピンズは、その手頃な価格で質の良い商品を提供することで、多くの人々の生活に密接に関わってきました。
例えば、急なプレゼントの必要性が生じた時や、自分へのちょっとしたご褒美を買いたい時など、ハピンズはいつもそこにあり、必要なものを提供してくれたんですよね。
店舗の閉店は、地域コミュニティにも影響を与えています。
学校帰りの高校生が友達と立ち寄る場所がなくなるとか、地域のランドマークとしての役割を失うことなどです。
これらの変化は、地域の魅力や活気にも影響を及ぼすため、ただ単に店舗が一つ減るという以上の意味を持っています。
しかし、これらの声にもかかわらず、市場の変化と経済的圧力は今後も小売業界全体にとっての大きな課題となります。
ハピンズのような店舗が直面している困難は、他の多くの小売店にとっても共通の問題です。
こうして、愛された店舗が姿を消していく現実は、消費者にとっても、業界全体にとっても、新たな挑戦と機会を提示しているのではないでしょうか。
消費者のニーズに応え、変化に適応することが、今後の小売業界においてより一層重要になってくるでしょう。